2022年3月28日
「エンジニアになりたい」って一体…
エンジニアになりたい人たち
Twitterなんかを見ていると、エンジニアになりたくて勉強してます、みたいなプロフィールの人々が一定数居る。
そのために「Progateに通って〜〜」とか、そういう類のもので、特に技術系の話題をフォローしてると勝手にレコメンドしてきたりするので、割とエンジニアを生業としている場合は「あるある」の類の話だと思っている。
ここで一つ疑問が湧き起こる。
疑問
ずばり個人的な疑問は、
「エンジニアってそんなになりたい職業なのだろうか?」
というところにある。はっきり言ってよくわからない。
憧れるタイミングがある職業なのだろうか。
手に職をつけるというか、何か新しいことを身につけようとする姿勢については、かなり良いことだと思っているし、素晴らしいことだとは思うが、特に「あれ?」となるのは、
いわゆる「現場の仕事」をしていたのが、エンジニアへの転職「成功」しました、というようなプロフィールで、これが結構よくある。
例えば、プロ野球選手のプレーに感動して野球選手を目指す、これはわかる。
人を救いたくて医者になりたい、これもわかる。
どのタイミングでなりたいと思うのだろう。世のシステムの創り手側に回りたいから?
でもそれならプロデューサーにでもなればよくて、エンジニアにはならくても良いのでは?
どこに違和感があるのか?
そもそもエンジニアへの転職が成功扱いとなっている
めちゃくちゃ元も子もない話だけど、エンジニアへの転職って成功なんだろうか?
腰は壊すリスク上がるし、目は疲れるし、あんまり良いことないと思ってしまう。 まあこれは半分冗談みたいな感じだが、実際、これから一生最新技術をキャッチアップする覚悟はあるのだろうか。
エンジニア35歳定年説があるくらいなのに、30前後で突然転職先として選べる職種なのだろうか、ということを常に思ってしまう。
自分もいつまでエンジニアやれるだろうか?は正直わからないな、と思っているのもある。
好きという欲求が感じられない
エンジニアというのは、ある種漫画家みたいな専門職に近いものがあると思っている。
あなたは漫画が好きでもない人が描く漫画は面白いと思うだろうか。
旧来のエンジニアはある程度良くも悪くもPCオタク的な側面があって、休日も自作PCのパーツを漁りに行ったりとか、単純に好きだからやりたいことに付随して吸収した知識があるので色んなコトを知っていたりした。
いや、これから好きになっていくんだよ、みたいなことを言われるのかもしれないが、「元々好き」と「後から好き」じゃあ、質が全然違う。
それは、感覚的なことを言っているわけではなくて、「元々好き」なら、日頃からアプリやソフトウェアを触っているときに「これはどうしているのか」「この実装はどうなっているのか」考えて生きてきているから、目に見えない経験値が段違いになる。
日常的に自発的に培ってきた知識こそが最も良質となる。
手段と目的の逆転
つらつらと書いてきたが、おそらく個人的に一番不満に思っているのは、
今はエンジニアになることが目的化している人が出現してしまったことなのだろうと思う。
おまけにWEBエンジニアになれば副業である程度稼げます、みたいな広告も多数出現し、この傾向はおそらく今後も変わることはないのだろう。
あんまり意欲削ぐような内容書くなよ、とお叱りを受けそうだけど、何度も書くが、エンジニアになろうとすること自体は素晴らしいことだと思う。
世は「2025年の崖」なんて言葉が爆誕しているくらいだし、そういった素養を培うこと自体は全人類やってほしいと思っている。
ただ、そうすることで自分に求められるようになること、を教育サイドはどこまで正しく認識させながら教えているのだろうか、というのを懸念しているだけであり、その覚悟さえあれば、きっと挫折することもないだろうと思う。
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